【事業主借】じぎょうぬしかりとは
事業のために事業主のお財布から補充する資金のこと
「借」という字がついてはいるが
事業主から借りるわけでも利息を払うわけでもなく
もちろん返す必要もない
開業するときだけではなく事業資金がもっと必要になったとき
そのたびに事業主借を使って補充できる
毎年期末に合計されて
次年度の元入金の金額に足されるという性質をもつ
国税庁・税務署の資料
『帳簿の記帳のしかた』11ページに
簡易帳簿への記帳例として取りあげられています
この資料は最寄りの税務署に行くと
A$の冊子になっている資料がもらえます
「下の説明を読んでもわからないよ!」
「知りたいことが見つからないんだけど・・・」
そんなときは遠慮なく今すぐお知らせください。
ゆっくり社長の最高速でおこたえしています!
・事業主借は事業主からお金を「借りる」わけではない
あくまでも個人の財布から事業資金を追加するときの名目
・借りるわけではないから返す必要もない
・その年のすべての事業主借は決算のときに合計されて
次の年の元入金の金額に加えられる
事業主借(じぎょうぬしかり)って言葉にはおどろいたよ!
青色申告独特のものなんだって?
そうですね
事業主借はただ簿記を勉強しているだけでは
出会うことのない
まさに個人事業での記帳を実践するために
便利なものだといえます
へぇ~
簿記の用語でもないんだね
それにしても
事業主借ってあんまり印象がよくない言葉だよね
○事業主から借りる とか
○事業主に借りをつくる
みたいな感じがして
実際にはまったく「借りる」ということでは
ないんですけどね
事業資金を必要な分だけ増やすときに使う
とっても便利なものなんですよ
ふうん
たしか個人事業の資金って会社の資本金と違って
カンタンに増やしたり減らしたりできるんだったね
そのとおりです!
そして事業資金を必要におうじて
増やすときに使うのが事業主借なんです
なるほどね
じゃあたとえば事業資金が少ないのに気づいて
「10,000万円足しておこう」
と思ったら
事業主借を使えばいいのかな
はい
まさにそんなふうに使います
具体的な手順としては
1.事業主借の帳簿に10,000円を記帳
2.現金かその他預金の帳簿に10,000円を記帳
します
へぇ
事業主借だけじゃなくて
現金かその他預金の帳簿にも
おんなじ額を記帳するんだね
はい
ひとつのお金やものの動きについて
ふたつの帳簿に記帳する
これが青色申告をするための
記帳の基本なんです
あっ、思い出した!
それを複式簿記っていうんだよね
はい、そうです
簿記とはいっても
どんなときにどの帳簿とどの帳簿に記帳するのかわかれば
ボキ的な知識はいらないんですけどね
そうそう!
それにエクセルファイル『初心者さんの青色申告』みたいなものや
無料ソフトなんかを使ったら
より便利でカンタンにできるよね
そうですね
青色申告のためのファイルやソフトは
有料のものがかならずしも使いやすいとはかぎりません
今のあなたがすぐに使えそうかどうか
を基準に選ぶといいと思いますよ
うん
覚えておくよ!
さて
事業主借で
そしてこれはもちろん
必要経費としてあつかえるものです
そうか!
知らないだけで
実ははじめから元入金として
自分のお金を事業に提供していたんだね
それならその事業で元入金が増えたら
その分はぼくがもらってもいいってことか
基本的にはそういうことですね
事業を成長させていくためにも
少しは元入金が増えていくのが理想ですけれど
それはたしかにそうかもしれないね
じゃあそんな元入金は
日頃の記帳ではどう扱ったらいいのかな
これがとってもカンタンで
元入金の帳簿を作って
機首の金額を記入したら
あとは一年ほうっておけばいいんですよ
事業を成長させていくためにも
少しは元入金が増えていくのが理想ですけれど
えっ
一年間ほったらかしでいいなんてラクでいいけど
どうして何もしなくてもいいのかな
その答えは元入金の性質にあります
そもそも元入金というのは
機首に金額が決まったら
期末も同じ金額で
期中に勝手に変えられないものなんです
日頃の記帳は期中の金額の変化を管理するためのものだから
記帳自体が必要ないってことか
だったら元入金はいつ増えたり減ったりするんだろう
期中に変化しない元入金の金額が変わるのは
毎期末の決算から
翌年の期首に繰越をするときです
へぇ
そんな今年と来年のスキマみたいなところで
金額が変わるものもあるんだね
続きは2017年12月20日現在執筆中
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