こんにちは。
引きこもり社長の片桐いつきです。
今日も3食昼寝付きのぐうたら生活を
愛犬と満喫しています。
引きこもりになると、
途端に心配になるのが
「仕事」ですよね。
そして、引きこもりから社会復帰をしよう、
自立をしたいと思ったとき、
一番問題で、やっかいなのも、
やっぱり「仕事」だと思います。
ところで世の中で「仕事」というと
まだまだ「雇ってもらう」働き方が
一般的なようですね。
そして、引きこもっている人もまた、
社会復帰や自立のために「仕事」をするには、
「できるだけ働きやすい職場」
「引きこもりにも理解のある職場」
を見つけなければ! と考えるようです。
確かに、引きこもっていない人の間でさえ、
「仕事」といえば「雇ってもらってするもの」
という認識ですから、
引きこもりからの復帰にも
その考え方が当てはまるのは当然ですよね。
けれど私は、
「引きこもりの人が復帰しやすい仕事」
「引きこもりから再就職するには」
なんて記事を目にするたびに、
そんなばかな!
と、西川きよし師匠ばりに
目をむいて驚愕してしまいます。
それは、
ただでさえ難しいふたつのことを
一度にできるようになろうとしている
からです。
今日は、私がなぜ、
「引きこもりが自立や社会復帰を目指すなら
独立・起業が一番!」
と思うのかをお話しますね。
私がどういう原因と経緯で引きこもりになったのか
分かりやすく書いてみようかな その1
私がどういう原因と経緯で引きこもりになったのか
分かりやすく書いてみようかな その2
私がどういう原因と経緯で引きこもりになったのか
分かりやすく書いてみようかな その3
私がどういう原因と経緯で引きこもりになったのか
分かりやすく書いてみようかな その4
で、私の場合を書かせていただきましたが、
引きこもりになるには、人それぞれ、
それなりの、原因や理由があると思うのですね。
引きこもりになって、何をしているかと言えば、
それは、自分を守っているわけです。
何から守っているかは人それぞれであれ、
もう、それ以外に方法がない!
というくらいに追い込まれて、
引きこもりになっているんですよね。
あ。
この言い分を読んで、
「バカを言うな!
怠けたいだけだろう!」
と思われたあなた。
どうか、身近にいる
引きこもりの人に
その言葉をぶつけないでくださいね。
この記事の右側に、
お便りをお送りいただくボタンがありますから、
そちらから思い切り、
思いの丈を私にぶつけてください。
この文章は私の考えを書いているものなので。
それを読んで他の引きこもりの人に牙をむくのは
お門違いというものですよ。
引きこもりになっている人は
やむにやまれぬ事情があって
引きこもりになっているんです、
というお話でしたね。
引きこもることによって、
自分を、何かから
必死に守っているのだ、
ということもお話しました。
その、自分を守る最後の手段である
引きこもりの状態から就職しよう、
社会復帰をするために
外へ出ていって働こう、というのは、
自分が傷つくと分かっている場所へ
どうにかしてふたたび出て行こうとする行為です。
私のように、恐怖の対象がはっきりしていても
どうしたって、外へ出るには
「怖さ」がつきまといます。
それがもし、漠然とした恐怖だったら・・・。
周りの全部が自分を攻撃してくるようで、
そんな場所へ出て行くなんて、
とてつもない勇気がいりますよね。
そこへ、です。
雇ってもらう形で、
用意された仕事をするために
他の人もいる「職場」に行って
与えられた「仕事」をこなすことが重なることが
どれほど大変なことか!
と、まくし立てても分かりづらいかもしれませんから、
例え話でお話してみますね。
(縁起でもないことですが)
例えば、あなたが交通事故に遭ったとします。
事故は、相手の車が突っ込んできて起こりました。
あなたに一切の落ち度はありません。
けれどあなたは脚の骨を折り、
一週間、入院することを余儀なくされました。
さて、その一週間が過ぎ、
あなたが職場復帰する日がやって来ました。
想像してみてください。
たった一週間でも
他の人が働いている間、
どんな事情であれ休んでいたことは
どれくらい気まずい思いを
あなたに抱かせるでしょうか。
それに、ほんの一週間。
実際に働く日数としては
わずかに5日間、
仕事を離れていただけで、
交通事故に遭った一週間前の
仕事に対する感覚や勘が
どこか鈍っていることに気づくでしょう。
それは、0.5秒とか、
本当に些細な違いかもしれません。
けれど、判断が、反応が、
一瞬遅れる状態を経験する人は
少なくないと思います。
一週間くらいの休みなら、
朝のうち、
「あれ? 何だか本調子じゃないなぁ」
と感じても、
お昼休みを過ぎる頃には、
交通事故に遭う前の、
いつもの調子を取り戻せているかもしれません。
けれど、引きこもりから
一週間や二週間で復帰する、
というのは稀(まれ)です。
と言うより、
おそらく数週間程度の期間、
家や自室にこもっているだけでは、
「引きこもり」と認識・定義されないと思います。
引きこもりの人が、自立を決意し、
社会復帰をしよう! とする頃には、
自分がふたたび一部になろうとしている
その社会から、自分を隔絶・断絶してきた期間は
数か月とか、数年単位になっています。
私も、引きこもりになってから、
さらに原因不明の寝たきり状態になって、
そこから仕事を再開できるようになるまで
数年(はっきりした年数すら分からない)くらい、
かかりました。
それほどの期間、たったひとりで、
あるいは事情を知っている家族や知人としか
接する機会がなく過ごしてきた人が、
いきなり朝の足早に通勤する人の
群れに混ざって駅に向かい、
いきなり満員の電車に乗り込み
何十分ももみくちゃにされ、
いきなり新しい職場へ
ひとりでそーっと入っていって、
いきなり他の社員と鉢合わせて
「おはようございます」
なんて言われたりして、
いきなり朝礼で
大勢の人の前に立たされて、
いきなり挨拶をさせられ、
いきなり上司や先輩から
仕事の説明を受けて、
いきなりそれを実行する・・・。
職場によって、
いくつかの項目は
当てはまらないかもしれないけれど、
どうでしょう。
上のような状況にあなたが置かれたとして、
ほんの少しの緊張も、
上手くできなかったらどうしよう、という心配も、
他の人たちとの人間関係の不安も、
まったく感じない、と言い切れますか。
私が、引きこもっている人が、仕事を通して、
自立や社会復帰をしようとするとき、
選択肢として「就職」が一番に挙げられることが
不思議で不思議でたまらないのは、
引きこもりの人が仕事のしかた、
働き方として「就職」することを選んだら、
●守られている・安全だと思える場所から
危険や恐怖が待ち受ける「外」に出ること
●数か月、数年働くことから離れていた人が
与えられた仕事を期待どおりこなすこと
という、ふたつのとても大変なことを
一度に背負い込むことになるからです。
なんでみんな、
そこまで自分に厳しいんだろう。
画面の向こうにいる
まったく知らない、
あなたという人のことであっても、
引きこもりの人が社会復帰をするために
自分に強いる無理、
あるいは強いられる無理を思うと
胸がギュッと苦しくなって
涙が出るほど辛いです。
実際には、
知ることのできる範囲に
「就職する」という選択肢しかない人が
ほとんどなのだろうとは思いますが、
今、3食昼寝付きの生活を
満喫している私からすると、
やっぱり引きこもりの人の仕事の選択肢として
そのまま独立・起業をすることが
まったくといっていいほど含まれていないのは
由々しき問題だと思うのです。
私が、引きこもりになったあと、
数年間の寝たきり状態から少しずつ、
起き上がっていられる時間が増えてきた頃、
「自分は光ファイバーを命綱に
ネットで食べていく他に道はないんだ」
と、
まるでテレビ画面から這い出してくる
貞子のように、
上半身だけを布団から無理やり引きずり出して
片手で何とかパソコンのキーボードと
マウスを操作するところからはじめて
今は自分が設立した会社の社長にまでなって、
「経営者」として
自分で自分にお給料を払うようになりました。
と言うと、必ず
「いつきさんだからできたんでしょう」
「何か特別な能力があったんだろう」
と思われたり、言われたりするのですが、
そんなことはまったくないです。
むしろ、私ほどズボラで、勝手気ままで、
したいことしかしない人には
40年以上生きてきて、
会ったことがありません。
社長になるかどうかはともかくとして、
そんな私でも、
○引きこもりからの経済的・精神的な自立
○引きこもりから仕事ができるようになる
○引きこもりのまま社会復帰
それだけのことはできました。
だから、あなたがもし、
今の引きこもりの状態から、
何とか仕事ができるようになって、
自立をして、
周りの人に心配や迷惑をかけなくなって、
胸を張って生きていきたい、
と、思っていて、
そのために、外へ出かけて行って
新しい職場で就職するくらいの覚悟があるのなら、
そんな無理をしなくても、
家で仕事をすることで、
自立も、成功も、人生を楽しむことも
「できるんだ!」
ということを
知っておいていただけたらなぁ、
と願っています。
無理なんかしなくていいんですよ。
怖いのに、嫌なのに、
仕事のために外へ出なければいけない必要は
どこにもありません。
今は、パソコン一台あれば、
あなたが座っているその場所から、
自立するために必要な収入くらい、
誰でも得られる時代です。
「外へ出る」という大仕事は、
あなたがどうしてもしたいこと、
楽しみのためにとっておいて、
仕事は家からするもの、と
引きこもりからの社会復帰とは
切り離して考えてみませんか。
私は、自分の会社の社長になった今でも、
現役の引きこもりです。