水曜どうでしょう、賛否両論だった2013年のアフリカ。
あなたは楽しみましたか。
私もつっつけば名場面や名言がポロポロこぼれてくるほどの
水曜どうでしょう好きなのですが
正直、2013年のアフリカはそれほど楽しめなかったです。
みなさんそれぞれにいい歳ですから
昔みたいに無茶をしてほしいとはさすがに思わないですよ。
行き当たりばったりなのも
水曜どうでしょうならではだと受け止めています。
でもね。
「どうでしょう班、アフリカに行ってきましたぁ!」
って押し切られても
「DVDまで買って何度も見たいとは思わないなぁ」
というわけで買ってないです。
そしてなぜ今さらこんなことを書いているかというと
あのアフリカから4年経った今年(2017年)。
年のはじめころから大泉洋さんをのぞく首脳陣の3人からほうぼうで怪情報が発信されているからなんです。
本気で心配なんですよ、どうでしょうの行く末が。
山の中で遭難しそうになったときも
携帯に入っていたどうでしょうの動画で勇気を振り絞って生還した
というほどどうでしょう好きでも
2013年の最新作のDVDは買っていないわけですから。
テレビ番組だから財源はもちろんDVDだけじゃないですよね。
昔ならコマーシャルCMを流す企業からの提供が
一番の収入源だったんでしょう。
あとはグッズ販売もありますね。
最近ローソンで見かけた『水曜どうでしょう一番くじ』には驚きましたよ。
あれ、うまーく出演者に著作権が生じないように作ってあるんですね。
たとえば顔写真なんか使ってない。
一番くじで当たったときの景品にしても宣伝ボードにしても
出演者の名前なんか入ってないし
素人の私にはギリギリ境界線が分からないのは名ゼリフくらいのもの。
あとはロゴなんかはもちろんテレビ局が権利を持ってるんだろうし
onちゃんにしたって北海道テレビのキャラクターだから
使いたい放題なわけですよ。
店内で思わずうなっちゃいました。
まぁ、水曜どうでしょうの存続を心配している者としては
どうやってでも制作費を稼いでいただくのは基本的に嬉しいんですけどね。
○いよいよ新作始動 とか
○もうロケには行った とか
○まだロケは続行中だ とか
○まだこれからもロケに行く とか
○今度は南極でペンギン捕りだ とか
○さすがにそれは嘘だけど南半球だ とか
○でも2017年中の放送はないんじゃないか とか
とにかくつかみどころがないし人によって言っていることが違ったりで
一般人から寄せられる
ネットでの目撃情報に惑わされるな!
とか以前に
中の人たちからの情報で十分に翻弄されまくっている
水曜どうでしょう好きの私なのだけれども。
私としては現存する最新作である
2013年『はじめてのアフリカ』があまりにもひどかったから
あのまま路線変更する気がないなら
「一生どうでしょうします」
なはずの水曜どうでしょうも
新作を作れるのはせいぜいあと1、2回が限度で
そのあとは過去の作品たちだけが
石に刻まれた伝説という化石のようになっていくだけなのではと
心配で心配で昼間しか眠れない体になっている。
だって
制作費を遣って行く超豪華慰安旅行
そんなの見せられた上にぼやかれてもねぇ・・・。
それは
「これ・・・おもしろいの?」
ってなりますよ。
「ムディナ・テント・ロッジ」と思われる「Mbuzi Mawe Serena Camp」は
最低価格でもひとり94,270円×最低でも4名分
= 一か所の宿泊代だけで377,080円!
それでもいいじゃないとは言ってるけど誰もおもしろいとは言っていない
興味深かったのは質問掲示板に
「水曜どうでしょう2013年の新作
『はじめてのアフリカ』って面白いの?」
という質問がいくつも投稿されたこと。
この
「面白さが分からない自分が変なのかな」
と思わせるあたりが
水曜どうでしょうの底力ですね。
マーケティング用語では「ブランド化」と言われる
”よさがわからない人の感覚が追いついていないだけ”という定義を
浸透させられているってことです。
そして質問よりさらに興味深かったのはその答え。
「何言ってるんですか、面白かったじゃないですか!」
なんて答えは(私が探した限り)ないんですね。
「みんな年も食ってきたし
ゆるくなるのはしかたないんじゃないですか」
とか
「うれしーは『今までで一番楽しかった』って言ってたよ。
あの4人が楽しいのが何より」
とかいう
まるで孫を見守るおじいちゃん、おばあちゃんみたいな
今の水曜どうでしょうのそのままの姿を
優しく擁護・容認するようよな意見ばかり。
まるで往年のロックバンドが
曲がった腰でヨボヨボと舞台に出てきたのを
「さすがにもう格好よくはないけれど
昔あんなに楽しませてもらったんだからいいじゃあないの」
って言い合ってる観客も
ずんだ餅食べながらお茶をすすってる感じ。
この情景を目の当たりにして私は
本当にそんな
過去の栄光の貯金で懐があったかいから見られるよ
っていう水準でいいのか
とひとり焦燥感に襲われているのだ。
新作で新規ファン獲得は見込めない だったら予算は一体どこから?
まぁはっきりとかなりの不発だった新作が
まだ2013年アフリカだけだから
現在制作中だと言われている2017年の新作にも
「今度こそ!」
って期待する気持ちは起こるけれどもね。
いや実際、水曜どうでしょう好きなら
新作にはどうしたって期待せずにはいられないでしょう。
アフリカの2作前
2007年の『ヨーロッパ20カ国完全制覇』からはもう
行きの機内でスープか何かをすする
まだ少し今回もだまされたことを引きずっている雰囲気の残る
かったるそうな大泉さんの映像がなくて
「あぁ、とうとう移動も
エコノミーじゃなくなったんだな」
と、深夜バスにやられていた頃から思えば
感慨深い気持ちには確かになった。
そしてその次の2011年『原付日本列島制覇』では
運転もカメラも別のスタッフが担当して
とうとうふたりのディレクターたちは
ただ同行しているだけという状態に。
それでも鈴井貴之さん、大泉洋さんの出演陣か
体を張って原付きにまたがっていたから
見たい気持ちにもなったものだった。
もうこのあたりでね、ムリだと思うんだな。
それまでの水曜どうでしょうを観ていない人が
いきなり観たって
「なんだこの、映ってないところから
『早く宿入ってビール飲もう』としか言ってない人は」
ってなりますよ。
というのはベトナムも過ぎて
いったんどうでしょうが終わってから観はじめた
私の実体験なんだけれども。
この2011年『原付日本列島制覇』の時点ですでに
ここからいきなり観ると
番組にかこつけていい宿に泊まっていい飯食べたいだけじゃない
としらける気持ちを
純粋に面白さが上回るのは難しかったってことなんです。
現在の水曜どうでしょうの形式上
これらの直近の過去新作が
現在放映中の内容みたいなことになるわけだけれども
このあたりを実際のテレビ放映で観て
新しくファンになった、という人はごく少数だと思う。
地方テレビ局の予算編成事情なんて知らないけど
そうなればお金の出どころは
過去作品のDVD販売利益がほとんどだとしか考えられない。
ラジコでラジオが全国どこででも聴けるようになったみたいに
新作が全国で一斉に観られるとでもなれば
そこからそれなりの広告収入も見込めそうだけど
テレビってそのあたりかなりかたくなで面倒そうだもんな。
2007年の『ヨーロッパ20カ国完全制覇』以降はDVDもそんなに売れない
『ヨーロッパ20カ国完全制覇』のDVD販売は
しばらくはないらしい。
それはそうだよね、売れそうにないもん。
それまでの作品のDVDはオリコンの売上1位を
連続で獲得したりしている。
ここで弱いと分かっている手持ちのカードをわざわざ出したら
知恵袋の回答どころの話じゃなく
「やっぱりみんなつまらないと思ってるんじゃない」
って一目瞭然売上の数字でバレちゃうもんね。
販売して見込める売上より
ブランドに傷がつく痛手の方がずっと大きいって
さすがにやり手の首脳陣は分かってるんじゃないかな。
「売れね~に決まってるもの」
って声が聞こえてきそうだ。
ってことはまだリリースされていなくて売上がそこそこ見込める
旧作品が頼みの綱なんだけど
その持ち駒はもう残り少ないわけで。
HTB水曜どうでしょう公式ページより
第27弾「釣りバカグランドチャンピオン大会 屋久島24時間耐久魚取り対決」は
全国のローソンで予約できる(2017年9月現在)
詳しくは >> こちら
制作費は傍若無人につかうわ
結果できた作品からの収益はさほど見込めないわじゃあ
「ずっと続けていけるペースでの
新しいどうでしょう」
って言ったって
どこまで続けていけるのかって
それは心配になるというものじゃあないですか。
水曜どうでしょうが一生どうでしょうするための活路はあるのか
厳しいことばかり書いているけれど
誤解しないでほしいんです。
水曜どうでしょうは好きですよ。
だから消滅なんてしていってほしくない。
そう、忘れもしない。
あれは手術入院をしていた
年の瀬も押し迫ったある冬。
相部屋の周りの患者たちが
家族に世話をされ励まされる中。
ひとり病院食を食べながら
イヤホンで観た水曜どうでしょうは
評判どおりおいしかった病院食とともに
五臓六腑にしみわたった。
持ち込んだDVDプレイヤーの小さい画面の中で
ひとり四国八十八ヶ所を巡礼する大泉さんの姿には
どれほど勇気づけられたか分からない。
消灯後に『四国R-14』をこっそり流して
誰かちびったりしたら面白いな、なんて
想像してみたりしたのもいい思い出だ。
でもそれもすべて
水曜どうでしょうという番組の持つ
面白さという力があったからのこと。
「出演陣もディレクター陣もそれなりに歳だし
体当たり企画はもうムリでしょ」
「いいじゃない今までがんばったんだから。
楽しませてあげようよ」
なんて薄くて弱い企画には
手術を待つ身の入院患者を
勇気づけるだけの力は残念ながらない。
それはたとえ前の教訓を活かして
ひとり部屋にしてもらって
周りの患者 = 家族と一緒
自分 = ひとり
という構図は避けられていたとしても。
まぁできればもう
入院も手術もしなくて済むといいんだけど。
一番さびしいのは
●そうはいっても寄る年波には勝てず
往年のような体当たり企画はもうムリで
●面白いものを作るより
会社の金で自分たちが楽しむことが優先で
●結果として継続した収入が見込めずに
尻つぼみになっていく
なんてことだなぁ。
もしそこに希望があるとするなら
○年齢を押してハチャメチャな企画を立案して
鈴井さん自らが率先して遂行 男を見せる とか
○バンド「ユニコーン」のような特典販売戦略で
各過去作品ごとの売上単価を上乗せする とか
○年齢層がそこそこ高めな熱心なファン層の
懐の深さと温かさに甘えて
何回も繰り返し観たいとは思えない新作の
DVDもなんとか買ってもらう とか
くらいかなぁ。
ファンを囲い込むコミュニティビジネスとしては成功しているどうでしょうだけど
音楽作品にしろ映像作品にしろ
安く(もしくは無料で)ネットで聴ける・観られるという時代。
CDやDVDを買うという行為自体は
作品そのものを手に入れるためではなく
好きな作り手や作品に
「好きです!」
という気持ちを届けるための手段、
お布施のような位置づけになって久しい。
ダウンロードしたって中身も品質もまったく同じなんだけど
ケースに入った円盤の実物を持っていることが
人より熱心なファンの証、みたいな。
あとは現物購入でしか手に入らない
歌詞カードとか特典とかを持っていたいからとかいう
ファン心理が現物の購入を後押ししているわけだけど
それだって実用性がむちゃくちゃあるというよりは
やっぱり真のファンだという自尊心を
満足させる意味のほうがずっと大きい。
そんな流れの中
「水曜どうでしょう関連ですよ」
といって世に送り出せば
質がどうであれ一定数は売れるだろうし
根強く熱心なファンを獲得している分
ある程度の高価格戦略も有効に働くと思う。
どんなに質が落ちても
俺のどうでしょう愛は変わらない!
これだけの金額を払える
俺のどうでしょう魂を見ろ!
コミュニティの形成に成功しているから
売る側も利益で潤って嬉しい
買う側も好きなものに貢献できて嬉しい
そんなWin-Winで幸せな関係にだってなれるだろう。
でも私はどうでしょうを諦めたくない。
面白くなくても続けてくれればいいよ
なんて死んでもいいたくないと思っている。
そんなことを叫んでも
空回りしているファンの遠吠えなんだろうか。
観てるだけなんだから楽だよ
そう思われるんだろうか。
それじゃ悔しいから
次の新作のときには
水曜どうでしょうの放送を観るたろだけに
毎週北海道に通ってやろうかと画策している。
・・・めったにいえから出ない
引きこもりなんですけどね。
「何言ってんのこいつ」
とか
「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ」
とかいう
反論や裏事情的なものをご存知の
あなたしか知らない情報などがあれば
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できれば夜も眠りたいのでお願いします。